ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース監督が東京・渋谷を舞台に、トイレの清掃員の男が送る日々の小さな揺らぎを描いたドラマ。東京都渋谷区内に公共トイレを17ヶ所設置するプロジェクト「THE TOKYO TOILET 」に監督が賛同し、世界的な建築家やクリエイターによって改修された公共トイレを撮影で使用した。2023年、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で、主演の役所広司が日本人俳優としては『誰も知らない』の柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞。同映画祭ではあわせて、キリスト教関連の団体から人間の内面を豊かに描いた作品に贈られるエキュメニカル審査員賞も受賞した。また、第96回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされた。