春の画 SHUNGA

江戸時代に隆盛を極め、明治時代に禁じられた「春画」の深遠なる魅力にあらゆる角度から迫り、その奥深くへと観客をいざなうドキュメンタリー。葛飾北斎、喜多川歌麿をはじめとする名だたる浮世絵師たちが並々ならぬ情熱を注いだ春画は、江戸時代、超一級の芸術と呼べる作品が数多く生み出されたが、明治時代になると「猥褻画」として取り締まりの対象となり日本文化から姿を消してしまった。そして近年になってようやく、出版物や展覧会を通してアートとしての再評価の機運が高まっている。数々のドキュメンタリー番組を手がけてきた平田潤子監督が北海道から九州、海外にまで足を運んで取材し、エロティシズムだけにとどまらない多彩な表現内容や技巧、創造性に富んだ春画の魅力に迫る。