彼方の閃光

幼い頃に視力を失い、手術によって視力を得たものの色彩を感じられない20歳の青年が、戦後日本を代表する写真家・東松照明の写真に導かれ、長崎・沖縄の戦争の痕跡を辿るロードムービー。主人公の視力の状態に合わせて映像が撮られているため、ほぼ全編モノクロ映像で描かれる。主演を本作が映画初主演となる眞栄田郷敦、旅先で出会う自称革命家の男を池内博之、51年後の主人公を加藤雅也が演じる。『雨にゆれる女』『パラダイス・ネクスト』に続き長編映画３作目となる半野喜弘監督が、自らの原案による物語を繊細かつ鮮烈に描き出す。